TCG総合研究所

蘆薈を中心に三人のゲーマーがCOJを主にTCGを研究する

エージェントアカデミー 初心者に勧める無課金デッキ-飽食グッドスタッフ-

-彼は愛するものを守るために、力を欲した。力を手に入れたとき、彼は“愛する心”を失っていた-

卵とケチャップは素晴らしい存在だ。これらだけで卵焼き、スクランブルエッグ、オムレツ、ゆで卵…あらゆる可能性を秘める。食べても食べても飽きたらない…
そんな私のように餓えたものたちはどこの世界にもいるものだ。
食に餓え、闘いに餓え、愛に餓え…

さて、今回はそんなカードを主軸にかつての私の“構築の餓え”を満たしたデッキを紹介したい。

当時の環境を知る


さて、今回に続くこの企画では、カードプールに制限をもうけている。
この構築の制限は事実上、1.0EX環境に帰っているとも言える。
当時は《蛮王べリアル》や《毘沙門》を使った【《追い風》デッキ】ばかり。唯一の対抗馬は【ユーベルジャンヌ】だった。

私は稼働当初から目をつけていたカードを活かすのは今だと確信していた。

彼の名は…メガジョー!!

彼は“飽食の狩人”だ【アヴァロン】では“食への餓え”に暴れまわっていたように見えたが、今回の効果条件を見る限り“愛”や“絆”に餓えているのだろうか?との疑問を隠せない。
何故なら当時も食らった相手の能力を“共有”していたからだ。
食事を通して彼なりに繋がりたかったのかもしれないと思うと、なんとも哀しいではないか。

長所と短所

今となってはパワーインフレによって、埋もれているが、当時のBP10000はただ事ではない。《べリアル》と相討ちし、《ジークフリート》とも拳…もとい、尾ひれで語り合う。

しかし、当時のカードプールには“サーチ珍獣”はなく、当然【海洋】も存在しない。誰もが“ただのロマン”“バニラとしてなら使える”酷いときは“ロマン通り越してムリ。カード追加待つしかない”とまで!
そういうカードこそ私が愛するべきだと確信し、嬉々としてデッキにチャレンジしたのだ。
このときの私には希望が見えていた。【四色グッドスタッフ】の道だ。


・環境への適性

当時はとにかくBPだった。
べリアルに退場させられないBPが最低ラインとされ、5000ラインが基準となる。
このラインを《メガジョー》はクリアしている。おヒキにとってもこのラインはそんなに難しいことではない。【ユーベルジャンヌ】や【追い風べリアル】はBPで潰せる。仮に【ユーベルジャンヌ】に除去が多少仕込まれていた場合では?
“メガジョー以外にも高BPが目白押し”で除去が足りない!というアプローチはどうだろうか?と考えた。
《毘沙門》は苦手だが、まぁ何かしらのアプローチを考えようと思い、リストに向かった。

・結局は【珍獣】

さて、ここであることに気がついた。
環境は5000ラインとされ、火力を受けたあとの戦闘のためパンプも積まれ…てはいたのだが、ほとんどのデッキは最後の最後で進化元の軽量ユニットを重視していた。それなりのBPでクロックアップを加えれば【追い風べリアル】を耐え、また“進化速攻”で焼かれるリスクを逃れられるからだ。
まぁ、【珍獣】とまではいかずとも甘えた3000ラインを軽くいなせなければどちらにしろ未来はないわけだ。

突破口の発見

ここで私は当時にわかに話題になった《ロック・フォール》に目がいった。
基本BPが下がるので、相手の5000ラインにパンプがあっても簡単に後だしユニットが突破でき、しかもいちいちチャンプブロッカーに時間を稼がれることもなくなるのに十分過ぎる“3000”火力!
自分へのダメージは“10000”のメガジョーが“7000”になってもべリアルラインをキープ出来ている。

さらに相手がこれで全滅しようものなら1000でも残ったユニットが一斉にダイレクトアタックを決める。

ここまでいって気づいたのだが、これによって《毘沙門》も《追い風》ファクター(色をもつユニットのこと)がなくなり、進化元もあらかじめ場に用意することはできなくなり、対策として機能しているではないか。

私はここにエンジンを定めた。


カードを集める

さて、ここまできたらあとは当てはまるカードを探すだけだ。
重要なのは各色“パワー5000”ライン、できれば6000はほしい。相手の焼きに耐え、またこちらの焼きに耐えるラインとバトルするのだから当然だ。
また、《毘沙門》されてもすぐに建て直せるようにやはり“軽量ユニット”も各色ほしいところだ。

そうして出来たのがこんな形だ。


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ジョーカーはなんでもいいと思われる。
《ロック・フォール》の軽くはないコストを補い、また全滅時に一度に《メガジョー》にたどり着くための手段として《金の卵》を投入した。
《クマゴロウ》は自身の能力によって、《ロック・フォール》を生き延びることができるので、《ロック・フォール》で敵が全滅する場であればポイントゲッターとして活躍する。
それ以外のときは《ダルタニヤン》《ライマル》のサポートに使おう。


・意外な結果と微調整

さて、対戦を重ねていくつかのことがわかった。
まず、やはり《メガジョー》を前にした相手は突破するのにかなりの苦労を強いられること。
話題になったことはあったものの“旬”を過ぎた《ロック・フォール》は無警戒だったため、相手は安易にカードを並べてしまい、BPラインの大きな変動に戸惑うこと。そんな状況では“アタッカー”“ブロッカー”といった能力は極めて強力であること。
そして【ユーベルジャンヌ】や同じ【メガジョー】テーマでもなければ、そここまでのパンプアップは必要ないこと。
むしろ当時少なかったシンプルな青の除去デッキには目も当てられないほど弱かったが、これは受け入れるべき宿命だろう。(それでも【ロック・フォール】のお陰で《ハデス》を遅らせたりはできた)

そこで調整案としてこのようなイメージを持った。


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パンプを減らし、タックルで止めを刺しやすく。またドローもバックアップを受けた《ダルタニヤン》のお陰でなんとかなっていたので《ライトステップ》も減らした。
そして“BPを下げるくらいではどうしようもない”ことが希に有ったので思いきって《毘沙門》を投入。(《べリアル》の時期もありどちらも“弱りすぎた自分のユニット”の有効活用としてとても優れていた)

当時はここに《ジャッジメント》も追加したが、今は“色の制限の強化”があるので現実的ではないだろう。

と、何となく昔を思い出してみたがいかがだろうか?
実際当時使っていたレシピとはいくらか違うが、構築時の考えていたことは変わっていない。
もし、興味があれば吟味して各自自分なりにチューニングしてみてくれ。

次回は最終回として“身も蓋もないガチデッキ”をお届けできればと思う。(既にヒントは出ているが)