TCG総合研究所

蘆薈を中心に三人のゲーマーがCOJを主にTCGを研究する

エージェントアカデミー 後攻で勝つデッキ作り

-不利だから何だよ!?有利な相手に絶対勝てないならゲームする必要ねーだろ!-

まだまだ“先攻押し付けゲー”が君臨し続ける昨今、バージョンアップによるルールへのテコ入れがあるが、それでも大半のプレイヤーは変わることはないと考えているようだ。

結果COJというゲーム自体が性質上それを望んでいるとはいえる。

しかし、エージェントたちはそれでも後攻時における勝率に焦点をおいたデッキの降臨を待ち望んでいることは、周知の事実だろう。

だが、待っているだけでは掴み取ることはできない。ぜひ、私と共にこの難題へ挑戦してくれ。
大丈夫。きっと我々なら鍵を手にすることができる。
そうと決まれば戦いの準備だ!

そもそも先攻はなぜ強いか?

敵を知り、己を知ればなんとやら。
先ずは先攻が強い。その当たり前を顕在化してみたい。

・先制権がある。
スピードムーブを考えなければ先攻のほうが先に“アタックができる”のは自明の理だ。COJは、先に七点ダメージを与えたら勝ちなので、これはすなわち圧倒的な有利となる。
そしてなにより、あらゆる行動が相手より一手早く進められるのは“兵は迅速を尊ぶ”の通りだ。

・相手より常に多いCPで迫れる

例えば、後攻第1ターンはたったの2コストと6枚(今後は3コストと5枚)程度の手札で相手の2ターンを凌ぐ必要がある。
この2ターンをCPでいうと“2+3=5CP”である。
カードで言うなれば、《マコ》(と今後は《テューポーン》)と《ベルゼ》くらいちがうのだ。
どうりで圧倒的に有利なハズである。

先攻の問題

では、先攻とはそんなに完璧な存在なのだろうか?そんなはずはない。
ゲームとして成立する以上、先攻にもデメリットはあるハズだ。

・相手のデッキがわからない

いきなり何を?と思うかもしれないが、先攻であることは後攻である時よりも“相手のデッキへの情報が少ないまま見切り発車しなければならないフェイズが多い”ことは重大な事実だ。
先攻1ターン目は相手のキャラクターでデッキを判断するしかないが、後攻1ターン目はそこに加えて“相手のセットカード”“相手の出すユニット”などからより深く考察が可能になる。
結局《マコ》や《カイム》がマリガン基準だから関係ない?いやいや、極端な話、マリガンの結果《黄昏ジャンヌ》と《光鷹丸》の2択から始動する場面などではとても大切なファクターだ。(もしかするとこういうところを考えるデッキが突破口かもしれない)

・ルール上の不利

先攻優勢の緩和のため、昨今では後攻に“ドロー枚数”と“リミットオーバー時の優先権”が与えられている。当然、これらはアドバンテージだ。

実際に勝つために


さて、ここまでで先攻の強さと弱味をある程度は把握した。
ここから考えられるアプローチは3つある。

1つは“圧倒的なデッキパワー”によるごり押し(言うなれば“後攻押し付けゲー”だ

もう1つは“後攻特有の勝利条件を生かす”方法。

最後は“先攻のアドバンテージを揉み消す”方法だ。

順に追っていこう。

・圧倒的なデッキパワー

これは“できるならば”とてもシンプルだ。
例えば少しでもカード資産があるなら(例えば《べリアル》二枚とかでもいい)誰でも“先攻のスターターデッキ”にはかなりの勝率を叩き出せるだろう。
なぜか?それはカードパワー、デッキパワーといった基礎の差が圧倒的すぎて小手先で対抗する次元の問題ではないからだ。また、相手のデッキパワーが低いという情報アドバンテージも大きいかもしれない。
そういう意味で《謀略の祝杯》などのピンポイントメタもここに含もう。
天才的なひらめきと理論で、例えば“先攻ニケバアル”の数倍強いデッキが誕生したら、仮に後攻だからといって、そうそう遅れはとらないだろう。

・後攻特有のアドバンテージ

はっきり言えば“ライフ”である。
同一ライフの場合にリミット勝ちするのは“後攻”なので、徹底的にライフを守れば勝てる。
最終的な調整が叶う、若しくは“1ダメージも受けない徹底的な防御率”が実現できるのなら《生命の矢》でも《燃え盛る戦火》でも使いたい放題である。

・先攻の有利を揉み消す

これもとてもシンプルだ。先攻の強さは全て“スタートダッシュ”に由来する。
つまりマリガン基準に工夫をして“先攻と同じかそれ以上のリソース”で勝負すればよい。例えば《換金所》があげられる。どうせ初手枚数自体はこちらのほうが多いので、最初の2ターンさえ耐えればあとは後攻2ターン目の換金で瞬間アドバンテージは有利、長期で見ても五分五分くらいにはなるハズだ。
他にも強大な壁を設置する、“攻撃禁止を与える”などして“立ち往生させる”ことで先制権を棒に振っていただくことも考えられる。

内包的な矛盾


さて、ここまでで今回の考察は終わるのだが、ひとつだけ、しかしながらとても重大な欠陥があった。そう、これらのアプローチは二番目を除き、結局先攻にも応用が利いてしまうのである。(《換金所》パターンは手札枚数が問題になるが例えば《ライブオンステージ》等ではわからない)

まぁ、相手が工夫を怠っている間は工夫している分勝てるので、よしとしよう。


さて、これらのアプローチからデッキを作れば“後攻でも勝てる”デッキになるハズだ。
皆ならここからどのような選択をしてデッキという形にするだろうか?