TCG総合研究所

蘆薈を中心に三人のゲーマーがCOJを主にTCGを研究する

エージェントアカデミー 40・80・120

-私が剣士?それはどうかな…私の武器は斤、杖、はたまた弓かもしれんぞ?白兵戦だから“剣と盾”などと最初から決めてかからないことだ-


エージェントアカデミーの蘆薈だ。

久し振りにこの場に立つことができて幸せに思うよ。
本当さ。
お馴染みの挨拶も予測変換で出てこなくなるくらいの期間、執筆と無縁な生活になっていて何も書けなかった。
新バージョンについてなら私より適任な素晴らしいエージェントが大勢いるし、実際に彼らは素晴らしい考察を提供してくれている。(同時に自分の仕事はこれではないなと思ったものだ)

さて、私が再びこの場に立ったと言うことは書きたいテーマができたと言うことだ。
当研究所の3人で話をしていたところ、たまたま私の口から出たワードがにんじん先生の何かを揺さぶった様で「それ、記事にしよう」と提案され今回筆を執るに至った。

前置きが長くなったが本題に入ろう。
今回のタイトルにある3つの数字が何を意味するか、その真意に賢明な読者の皆はとっくに行き着いているのかもしれないが…

そう「COJのデッキの枚数」である。
COJにおいてデッキ構築の段階で我々は自分の選んだアーキタイプに併せて40枚・80枚・120枚(もしかしたら今後はそれ以上)の中から選択してデッキを組むことができる。

いまでこそ40枚デッキが台頭してきているが、それこそ黎明期には80枚デッキが環境を支配していたものである。(【追い風毘沙門突撃】【ジークブック】など)

と言うメタゲーム(?)の話はあり得ないことは“チュートリアル”などで初心者にも判断できる。デッキは40枚ピッタリ。(そして一枚のジョーカー)
エージェントなら誰もが知る常識である。

…いや、それでも本当に“この3種”から我々は選択しているんだと主張させてもらう。

さて、そろそろこの80枚(あるいは120枚)デッキとは何かを説明していこう。

何故COJは“ビートゲー”なのか?

COJはその性質から【ビートダウン】が中心となってメタゲームが構築される。
多少強力な【ビートダウン】が現れて、高速でゲームが終わるようになっても受け入れられていく傾向が強くむしろそうなるようなカードがどんどん追加されていく傾向が強いが、対して強力な【遅延コントロール】は手入れされることが多い。
これはアーケードゲームとしての回転率が関わっており、商業的な意味があると考えられる。
それと同じような面で“そもそも【コントロールデッキ】が不利”なルールがある。
そう、“10ターン制度”だ。
相手をコントロールし、制圧。ここから反撃を…などと悠長に構えているとラウンドリミットを迎えてしまい逆転など出来ないのだ。
同時にこの“ラウンドリミット”をもうけないと延々と遅延されインカム率に影響するだろうと予測される。
そしてもうひとつ【コントロールデッキ】に不利な要素がある。(こちらが今回重要だ)
それこそが“80枚デッキ理論”に繋がるのだ。
…そう「デッキリロード」である。

リフレッシュとリロード

COJの“リロード”は他のTCGの“リフレッシュ”とは大きく違う部分がある。(それでも共通語として“リフレッシュ”と呼ばれる)
それは“捨て札を再びデッキとして再利用する”のではなく“新たにもう一個デッキを装填する”という点だ。
例えば【ヴァイス・シュヴァルツ】に代表される“リフレッシュ”ではリフレッシュ発生時点で手札や盤面にあるカードはリロードされず、再び用意された山札は事前に圧縮されたものとなる(それを逆に利用する戦術もある)
対してCOJは文字どおり“完全無欠なデッキ”がそこに設置されるのである。
まぁ“リフレッシュ”にしろ“リロード”にしろ共通して言えるのは、【コントロールデッキ】の通過点の一つであり重要な勝ち筋にあたる“対戦相手の息切れ”はこれによりあり得なくなるということだ。
例えば従来の【コントロールデッキ】なら【珍獣】に対する考えはこうであったハズだ。
《人身御供》を最大三回空振りさせて《ユグドラシル》を場に立たせれば永遠に負けない。
そう、“リフレッシュ”がないゲームにおいてはカードは一枚につきゲーム中一回しか使えないのが当たり前なのだ。(サルベージやリアニメイトがあれば別だが、それでも【珍獣】のようなアーキタイプには投入されないだろう)なので前述のシーンになれば例え100ターンを迎えても-ゲームによっては“ライブラリーアウトはドローなしで続行”もある-【珍獣】はユグドラシルを突破できず、サレンダーを余儀なくされるだろう。
念のために言及すると、これはコントロール側が【珍獣】の猛攻に耐えきったご褒美タイムであり正当な権利だ。
しかし、実際には“リロード”のためにこのユグドラシルは《人身御供》に選ばれて神の伴侶となるのであった。(本人も神だが)
よってCOJにおいてこの手の【コントロール】は割に合わないのだ。

さて、話が逸れたが帰ってこられたようだ。
【珍獣】は“デッキが2周めに突入する”ことを前提に作られたデッキだ。
なので《人身御供》などは1枚や2枚に絞っても問題ない。
これらはこのデッキにとって倍の枚数投入されているに等しいからだ。
2枚積まれたのならそれは“4積み”である。洗練された立ち回りが実現されたら3周目=3倍=6枚積みである。恐ろしい…

この理屈は他のデッキにも応用が利く。
サルベージデッキを組んだとしても“7ターン目位にデッキが残り十枚をきる”ようであれば《マジックブック》や《冥札再臨》よりも《地下書庫》や《トリックフィンガー》でデッキを一周して《魔法石》の方がストック数的にも強いだろう。
今後の展開は未知数で、あるいはこの理屈は滅んでしまうかもしれないし、また今以上に繁栄するのかもしれない。
しかし、こう言ったことを頭にいれて“自分のデッキは40枚-リロードを前提には含まない-デッキなのか、80枚デッキ理論を使うのか”と考えてみることで新しい発見があるのかもしれない。
私も準ハイランダーのグッドスタッフ(ピンポイントメタ系)をドローでデッキを周回して何度も使うタイプを検討してみたい。

蛇足


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今回の記事とは全く関係ないが、今期の詰め込みグッドスタッフの習作第一号がこちら。
相変わらずのごちゃ混ぜぶりだが、使用感は思ったより悪くはなかった。

初手《ラミア》はかなり安定しており、お奨めできる選択肢だ。
また、後攻の初手については実験も兼ねて軽減《ZERO》を愛用している。
根拠はこうだ。
・初手サーチャーで持ってきたカード等を棄ててプラン崩せる可能性がある
・固着で先攻2ターン目ジャンプーが通じない。
・返しの1ドローで軽減分を回収できる
といったところだ。

もちろんまだまだ穴だらけなので当分はAPを気にせずに調整していくことにする。