TCG総合研究所

蘆薈を中心に三人のゲーマーがCOJを主にTCGを研究する

エージェントアカデミー 愚行錯誤

-希望を捨てず、いつかは芽が出ると信じて愚行を繰り返す。それは報われない真の愚行と知らずに-

エージェントアカデミーの蘆薈だ。

今回は、巷で“回らなすぎ”“こんなのに負けたら恥”“何も考えてないとしか思えない”と評判の蘆薈式多色デッキを再来させようと思う。
まずは構築にあたっての混沌とした展開からご紹介したい。

やっぱり高コストが大好き!

せっかくデッキを作るのだから好きなことからモチベーションを積み上げたい。
そこで以前から度々挑戦している高コスト満載デッキをまた作って見ることにした。

懐かしの方程式

さて、デッキを制作するにあたっての骨組みを考える。考えなしに見えるのは仕方ないにしろ、本当に何の指針もなくカードを出していくのでは芸がないし勝てるはずもない。
なので、改めて勝利の方程式に注目する事にした。
高コストユニットの展開にはCPの捻出が不可欠。この基盤を整え、軽減を駆使して豊富な高コストユニットを順番に叩きつける。
こうすることで、聞こえだけはいっちょまえな愚行が展開できるようになるハズだ。
私にはそれで十分だ。

マナカーブを考える

さて、高コストを入れるのは良いが、ちゃんとゲームが成立しなければ相手にも失礼だ。(ゲームが成立しているかどうかの基準が不明確なので難だが)とにかく“回る、回らない問題”に行き着くので解答を用意する。
ここでは過去の不人気記事から持ってきた“1→3→5システム”を利用していく。
これにより軽減のバリエーションでマナカーブをある程度コントロールできる。3コストと5コストのカードがあればほぼすべてのマナ域に対応できるからだ。ただし、色が多ければ多いほど軽減用の色がキープできない事を肝に銘じる。
ここまでで方程式の“基盤を整える”が大分意味のある物になった。
高コストを出すために手札を確保することと3→5理論はまさに同じことを言っているからだ。
同時に私は《ニンリル》が使いたかったのだが、3→5システムに合わないのでお預けになりそうだと肩を落とすのだった。

妨害の必要性

これから構築したいデッキは5コストを豊富に入れたデッキなので、当然それらの登場する3ターン目からが本番である。
そこまでの繋ぎは“ドロー”がメインになるのだが、ライフが削られてしまうと後半に取り返しきれないので最低限守る必要がある。
よって、3コスト以下のカード(最序盤に使うカード)に求めるものは従来からの3→5システムの目的である“5コストとの連携”と“ドロー”そして“ライフや盤面を守ること”の3点になる。
つまるところ、除去やブロッカーの確保がそのまま妨害になり、ゲームが遅延されていく。
その妨害手段の代表は《ミューズ》《神域のジャンヌ》そして、《人身御供》だ。

リソースの補充

方程式の第三段階は、「休憩」すなわち“失われた、あるいは後回しにしていたリソースの補強”だ。今回のデッキでは手札=CPは確保されているので盤面の構築がこれに当たる。
ここで活躍するのはもちろん高コストユニットたちだ!
《ベルゼブブ》《ヴィシュヌ》《大魔導士リーナ》《インドラ》…まさしく夢の狂宴だ。

フィニッシャー

高コストユニット全てがフィニッシャー級なので要らないようだが、駄目押ししたい。
オーバーキル要員に選ぶのは《スピード違反》だ!後半一気にダメージを取りに行き、守りは《スピード違反》に任せてしまう。
クロックのぶつけ合いで先行できた時の逃げ切りにも使えるので有用だろう。
以前から思っていたのだが、後出し“スピードムーブ”を《スピード違反》で咎められないのは製作陣のブラックジョークなのだろうか?
笑えないのでやめていただきたい。
他にも《ゴールドクラウン》なども面白強いだろう。

4色構成

欲望を丸出しにするべく4色構成に。
より、使う場面と使わない場面が極端に感じ、さらに3ターン目に5コスト担当を打ちたい盤面が殆ど無い緑を最低限に、残りの3色は軽減用に気持ち多めにスロットを割り当てることにする。
コスト確保に《換金所》も考えたが、スロットの問題から見送った。
殴りに行ける根拠が欲しかったのでパンプも採用したいのたが、その場合事故を避けたいので当然無色から選ぶことになる。
強制発動せず、数値も最大級の《闇取引》を採用。《英雄の剣》の方が優等生なのだが、やるからには豪胆にやりたい。
トリガー類が無色で統一されている為、迷彩効果もわずかに期待できるだろうか?
ワンドローに裏切られることも多いもののとても気に入っているパンプカードだ。
残りのスペースに“色合わせ”(軽減要員)と“ドロー”そして“補助”カードを入れていく。
補助カードは今回のデッキはマリガン基準がなかったのでそこを確保することと、《ベルゼブブ》と合わせて6000台に到達する手段を求めてみる。
前者は“ドロー”“軽減要員”も兼ねる《オータムロイド》が完璧にこなしてくれる。後者は《アクエリアス》か《アサルトガール》が有用だろう。今回は緑は少ない方針なので後者を選択する。(自軍のBP管理ができればもちろん《シヴァ》も適任)

とりあえず完成だ。


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先行マリガンは《オータムロイド》
後攻は《ミューズ》《神域のジャンヌ》に《闇取引》があればなおよし。
なるべく《策略の装填》はさっさと使い切って《魔法石》は要所で使いたい。
先行なら2ターン目に《フェザードール》が有れば一気に攻勢に出られる。
贔屓目に見れば勝機は有りそうだが、どうだろうか。


格上は初太刀で殺せ

結局、この手の変わり種デッキは相手にある程度の予備知識があるだけで大分勝ちにくくなってしまう。
弱い者いじめをする分にはとても強いが格上には勝てないという感覚だろうか。-あぁ、なんて人聞きの悪い響きなんだ-
しかし、格上が相手であっても勝負を捨てないならば或いは出し抜けるのでは無いだろうか。結局それは轢き殺し、一発ネタ、ワカラン殺しなので“二度目”は無いだろうし、実力とは言えないのかもしれない。
しかし、とりわけ“ネットランダムマッチング”や“トーナメント大会”といった環境ならそういう戦略もアリなので、私は“格上は初太刀で殺せ”をスローガンに頑張ってみたい。

と、ここまででお気付きと思うがこの記事を読んだ時点で当分私には圧勝できることが約束される。
私のプランを読者達は知り、そのプランを崩壊させればこのデッキは文字通り“何も考えてないようなただの紙束”なのだから。
そしてネタが割れている以上、それは造作も無いだろう。