TCG総合研究所

蘆薈を中心に三人のゲーマーがCOJを主にTCGを研究する

エージェントアカデミー 勝利の方程式

 -大丈夫。例え明日このブログがいきなり打ち切りになろうとも、私は今日、読者の皆に一本のリンゴの木を植える-

さて、遅咲きながらこの場を借りて読者の皆さんと少しでも良いコミュニケーションが出来るように今日からアイディアやノウハウ、私の持つ何かをプレゼントしていきたい。

偉大な先人ブロガー達に追い付くためにも、最初の記事をどうする?…これはとても大きな課題で、悩んだものだが、ふと素晴らしいアイディアが私の中にあったので、自身の記事を書くチュートリアルも兼ねて、何回かに分けて初心者に必要なノウハウをプレゼントしよう。

そう、取り上げる第一のテーマは【勝利の方程式】だ。
しかし、最終的には私の本分でもある“デッキビルディング”に発展させたい。
前置きが長いのだが、もう少しお付き合い願いたい。

ゲーマーには大きく分けて二つのアプローチがある。それは、「トーナメントプレイヤー」(競技者としてあくまで勝つことに楽しみを見いだすグループ)と「エンジョイプレイヤー」(競技としてではない部分で楽しむグループ)だ。

前回話した様に私は【デュエルマスターズ】(以下、デュエマ)の熱心なプレイヤーだった。
熱心な、といっても環境トップのデッキをコピーしてイベントで優勝するよりは、まわりとは違うアプローチでデッキを作り、友達を驚かせたり、笑わせたり。それが環境にハマったらイベントに持っていく、あるいは前以て出場依頼のでた店舗大会に虚をつけそうなカードでわからん殺しを狙うようなことをしていたエンジョイプレイヤーだ。
私の真価はまさに野試合にこそあった。

なので今回伝えていくノウハウでトーナメント環境で戦うのはもちろん、トーナメントを度外視して自分のテーマでプレイする場合にもきちんとゲームメイクが成立するようなデッキを組めるようになることを約束したい。

カードゲームには勝利のための決められたある程度の手順が存在する。
それは、「基盤を整える→休憩→妨害→フィニッシャー」である。
時々この順番が前後したり、複数のプロセスが集束してしまうこともあるが根本にあるものはこの“方程式”である。
順に見ていこう。

話を進めるにあたり、“デュエマ”との比較形式で進めることにする。
これにより、この理屈がCOJに限らず、どのゲームにも活かせると証明できるとも考えている。
大丈夫、デュエマ自体がわからない方々も、雰囲気さえつかんでもらえれば理解いただける内容だから。

・基盤を整える

デュエマではマナブースト行為がこれに当たる。
相手よりも早くマナをためることで相手の対応が間に合わないうちに大きな脅威を押し付けることが可能になる。
代償として手札の枯渇や戦場への干渉が遅れることがあげられる。

では、COJに置き換えよう。COJでは、もちろんマナ(CP)ブーストするカードも存在する。《追い風》や《聖女の祈り》などだ。これらももちろんだが、COJ特有の要素に“軽減”がある。つまり私が言いたいのはこうだ。
COJの“手札補充”というのは時には“CPブーストと同義”である。
デュエマの格言「2ターン目《フェアリーライフ》」はすなわち「初手サーチャー」であり「後攻軽減《カイム》」なのだ。

・休憩
これは“基盤を整える”際に消費あるいは犠牲にしたリソースの回収である。
デュエマでは「三ターン目に《エナジーライト》《どんどん吸い込むナウ》などのドローソースを打つ」がこれに当たるか。マナブーストで枯渇した手札を補充し、次のステップに余裕をもって突入するのだ。

では、COJにおける休憩とはなにか?
手札を補充?いや、それはCOJに関しては基盤だった。
では何が足りないか?我々はここまでで何を犠牲にした?
賢明な読者の皆さんはお気づきだろう。
“盤面の強度”だ。サーチャーを出すということはBPが低いユニットを出すことに他ならない。取り分け序盤なら2コスト3000がせいぜいだ。頑張っても《カイム》。ならば次はここを補って相手の妨害に対しての安心を獲得しなくてはならない。
ここで盤面を不動のものにできたら安心して次のステップに行けるのである。
壁役やパンチャーを並べていこう。

もちろんデュエマ同様、手札補充も忘れないようにしたい。
闘いの準備はできたかな?
OK、ここからが本当の戦いの始まりだ!

・妨害

時に、デュエマにおいては手札破壊というのはかなり大掛かりな出来事だ。【遊戯王】なんかもそう。なにせ、ターンドローが一枚きりでは毎ターン手札を二枚も捨てられただけで全く動けなくなる。
一度ハンドレスになったらもう畳む(サレンダー)しかないだろう。
そして基本的にビートダウンで戦うシステムである以上、ユニットが尽きたら物理的に、勝つことは不可能になる。

COJにおける“ハンデス”は少し立場が異なるが“ユニット破壊”はこと“妨害”ジャンルにおいて、とてつもない意味をもつ。
単にユニットが尽きるとライフが削れない・守れないだけではなく、“インターセプト”の制限にもなるからだ。(デュエマでは“マナ破壊”が担う仕事のひとつだ)
と言うことでここでは《チェインフレイム》や《蝿魔王ベルゼブブ》《冥王ハデス》といった除去や“呪縛”“行動権消費”といったものが立て続けに登場する。《ジャッジメント》に対して《スペリオルドラゴン》を出すような“予防線”を相手の妨害に数えても良いだろう。

さぁ、こちらの怒濤の攻撃に相手の場はもう壊滅。最後の情けだ、ここはひとつ速やかに止めをさしてあげようではないか。

・フィニッシャー
得てして“フィニッシャー”とはオーバーキルである。
しかし、万が一に備えるのが戦場のセオリーだ。
相手が復帰を試みる隙を与えないようにするのが最後に登場する“フィニッシャー”の仕事だ。
それは生きる処刑用BGMこと《大天使ミカエル》然り、超高速で出てきてフィールドを焼け野原にしたあげく、後続をも許さない《ブレイブドラゴン》もそうだ。
または、不意討ち=突然死となる《グループオペレーション》は「そのままいけばBP勝ちしてるから数ターン掛ければライフに到達する」だろうに、「わざわざこれを用いてキルターンを無理やり早めている」と言える。やはりオーバーキルだ。

しかし、これらは実に冷淡に、そして確実にゲームを我々の勝利で終わらせてくれるのだ。

以上が勝利までの流れだ。
冒頭でも述べたが、この中の幾つかのプロセスは同時進行だったり、割愛されることもある。
しかし、あらゆるデッキはこの流れさえ押さえていれば少なくとも「戦える」筈である。
各自、自分のデッキでこの方程式はどう適応されているのかを確認してみるのも面白いかもしれない。

次回はもう少し具体的に皆のよく知るデッキとこの法則の関係について触れようと思う。

そのときまで、皆の栄光を祈る。